訪問看護
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訪問看護の記録が大変すぎる問題|私の時短術

記録物
イタドリ
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訪問看護の記録を時短する方法を、私はここ数年でずいぶん試してきました。訪問件数が増えるほど記録の負担も増え、「どこかで工夫しないと続かない」と感じたのがきっかけです。利用者さんのもとへ伺い、観察・処置・コミュニケーションをこなしながら、その内容を正確に記録として残さなければなりません。

訪問そのものにやりがいを感じていても、「記録が追いつかない」「帰宅後も記録作業が続く」という悩みを抱えている訪問看護師は少なくありません。私自身もかつては記録に追われ、仕事が終わった気がしない日々が続いていました。

今回は、私が試行錯誤の末にたどり着いた「記録の時短術」をお伝えします。すべてが誰にでも合うわけではありませんが、ひとつでも参考になることがあれば嬉しいです。

そもそも、なぜ訪問看護の記録は大変なのか

訪問看護の記録

時短術の前に、まず「なぜ大変なのか」を整理しておきたいと思います。訪問看護の記録が大変な理由は、大きく3つあります。

内容の複雑さ

記録する内容が多岐にわたることです。バイタルサインの数値だけでなく、利用者さんの表情・言葉・生活環境の変化・家族の様子など、観察すべき項目は非常に多いです。これをすべて漏れなく記録に落とし込む作業は、慣れていても時間がかかります。

時間がない

訪問と訪問の間に記録する時間が取りにくいことです。次の訪問先への移動時間は限られており、天候や道路の混雑状況・道路工事の片道規制などの影響があり、腰を落ち着けてじっくり記録する余裕がありません。結果として、記録が後回しになりがちです。

記録の質

記録の質が問われることです。訪問看護の記録は、他職種との情報共有・ケアの継続性・法的な証明としての役割も担っています。「なんとなく書いた」では済まない責任の重さがあります。
上司や同僚に口頭で報告はしていても、記録ひとつひとつを見てもらえるわけではありません。その記録は自分だけしかチェックする人間がいない、ということはよくあることです。

時短術① 訪問中にモバイル端末へ直接入力する

スマートフォンで記録入力

以前は訪問中にメモを取り、帰宅後にまとめて入力するスタイルでした。しかしこれでは二度手間になり、時間もかかる上に記憶が薄れてミスも増えます。

今は訪問中にモバイル端末へ直接入力するスタイルに切り替えました。バイタルを測定しながら、その場で数値を入力します。利用者さんと会話しながら気になったことも、その場でメモ欄に短く書き留めます。

最初は「入力しながら会話するのは失礼ではないか」と気になっていました。でも「記録しながら確認させていただきますね」とひと言添えるだけで、ほとんどの方が快く受け入れてくださいます。むしろ「ちゃんと記録してくれている」と安心されることの方が多いです。

時短術② 定型文・テンプレートを自分でつくる

記録の中には、毎回ほぼ同じ内容になる部分があります。処置の手順、観察項目のチェック、利用者さんの基本的な状態など。これらをゼロから毎回書いていると、それだけで膨大な時間がかかります。

私は利用者さんごとによく使う文章のテンプレートをつくっています。「〇〇さんの基本テンプレート」として、よく登場する表現をあらかじめ用意しておき、変化があった部分だけを書き加えるスタイルです。
例えば、ラインワークスなどには自分用のトーク画面があります。そこにあらかじめ報告用テンプレートなどを保存しておくのです。

記録システムによっては定型文の登録機能があるものもあります。まだ活用していない方は、ぜひ一度確認してみてください。最初にテンプレートをつくる手間はかかりますが、その後の記録時間が大幅に短縮されます。

時短術③ 「気になること」は手帳にその場でメモする

手帳にメモする

モバイル端末への直接入力が基本とはいえ、すべてをその場で入力できるわけではありません。
・利用者さんとの会話の中でふと気になった言葉、
・次回確認しようと思ったこと、
・ご家族への伝言など、
細かいことはモバイルの記録画面に入力するには少し手間がかかります。

そういった「気になること」は、小型の手帳にその場でさっと書き留めるようにしています。訪問が終わった後、移動中や隙間時間に手帳を見返しながらモバイルへ転記する流れです。

デジタルと紙を使い分けることで、訪問中の入力負担を減らしながら、大切な情報を取りこぼさずに済むようになりました。

時短術④ 記録は「完璧」より「正確」を目指す

正確な記録

記録に時間がかかる原因のひとつに、「うまく書かなければ」という意識の強さがあると思います。私自身も以前はそうでした。読みやすい文章、丁寧な表現、もれなく記録する……と考えるほど、手が止まってしまいます。

でも記録の本質は正確な情報を伝えることであって、文章の美しさではありません。観察した事実・実施した処置・利用者さんの反応が正確に伝われば、それで充分です。

「うまく書く」より「正確に書く」。この意識の切り替えだけで、記録にかかる時間がかなり短縮されました。

時短術⑤ 記録を後回しにしない仕組みをつくる

時短術

「あとでまとめて書こう」と思っていると、気づけば夜になっていることがあります。記憶は時間とともに薄れ、書く気力も落ちていく。これが記録の悪循環です。

私が実践しているのは、その日の最後の訪問が終わったら、どんなに疲れていても記録を完結させてから帰るというルールです。帰宅後に持ち越さないことで、仕事とプライベートの境界線をはっきりさせられるようになりました。
これはHSPの性質をもつ私にとって重要なことでした。

最初は「頭が疲れた、休憩してから書きたい」と思うこともありました。でも「今日の記録は今日のうちに」を習慣にしてからは、帰宅後に記録のことを考えなくて済むようになり、気持ちの余裕が大きく変わりました。

おわりに

仕事終わった

記録は訪問看護師にとって、利用者さんのケアと同じくらい大切な仕事です。でも記録に追われることで、肝心のケアや自分自身のコンディションが犠牲になってしまっては本末転倒です。

今回ご紹介した時短術は、どれも「手を抜く」ためのものではありません。限られた時間の中で、正確で質の高い記録を続けるための工夫です。

完璧な記録を目指すより、続けられる記録のスタイルを見つけることの方が、長く訪問看護師として働き続けるためには大切だと、私は思っています。

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