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HSPが仕事で消耗しないための「エネルギー管理術」

HSPが仕事で消耗しないためのエネルギー管理術
イタドリ
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HSP(Highly Sensitive Person)のエネルギー管理は、普通の疲れ対策とは少し違います。同じ仕事をしていても、HSPはそうでない人より多くのエネルギーを使います。職場の空気を読む、同僚の感情の変化に気づく、会議中の細かいニュアンスを拾う。
こういったことが無意識のうちに積み重なり、気づけば「なぜこんなに疲れているのだろう」という状態になっています。

疲れやすいのは、意志が弱いからでも、根性が足りないからでもありません。HSPという気質が、そもそも多くのエネルギーを必要とする仕組みになっているからです。

だとすれば、必要なのは「もっと頑張ること」ではなく、限られたエネルギーをどう使うか、どう回復させるかを考えることです。
今回は私自身が実践してきた「エネルギー管理術」をお伝えします。

まず知っておきたいこと|HSPのエネルギーはなぜ減りやすいのか

HSPの疲れが見えるうしろ姿

エネルギー管理を考える前に、HSPのエネルギーがなぜ減りやすいのかを整理しておきます。

HSPの脳は、情報の処理が深く・丁寧です。同じ出来事を経験しても、HSPはより多くの側面から考え、より強く感情が動きます。これは観察力や共感力として強みになる一方、脳への負荷が大きいという側面もあります。

また、他者の感情や場の空気を敏感に察知するため、「自分は何も問題ないのに周りの緊張感で消耗する」という現象が起きやすいです。自分のエネルギーを使っているつもりがないのに、気づけば空っぽになっている。HSPに特有のこの消耗のパターンを知っておくことが、管理術の出発点になります。

管理術① 一日の「消耗ポイント」を把握する

HSPの仕事の消耗ポイントを振り返るメモ

エネルギー管理の第一歩は、何に一番消耗しているかを把握することです。

漠然と「疲れた」で終わらせず、「今日は何が一番しんどかったか」を振り返る習慣をつけます。人間関係の緊張感なのか、騒がしい環境なのか、判断を迫られる場面の連続なのか。消耗の原因がわかれば、対策が立てやすくなります。

私の場合、複数の人間関係が絡み合う場面と、予定外の出来事が重なる日が特に消耗することに気づきました。それがわかってからは、そういう日の翌日は意識的に予定を減らすようにしています。

管理術② 「回復の時間」を予定に組み込む

HSPが一人でゆっくり回復する静かな時間

HSPにとって一人の時間は贅沢ではなく、機能するために必要な時間です。

仕事が終わったあと、すぐに次の予定を入れない。帰宅後の30分は何もしない時間にする。週に一度は完全に一人で過ごす日をつくる。こういった「回復の予定」を、他の予定と同じように手帳やスケジュールに入れておくことが大切です。

「予定がないから休める」ではなく、「休む予定を入れるから休める」という発想の転換が、HSPのエネルギー管理には有効です。回復の時間を後回しにするほど、翌日以降の消耗が加速していきます。

管理術③ 感覚の刺激を意識的に減らす

自然の中でHSPが感覚の刺激を減らす

HSPは五感からの刺激にも敏感です。騒がしい場所、強い光、人混み、においの強い空間。こういった環境に長くいるだけで、じわじわとエネルギーが削られます。

職場環境をすべて変えることはできませんが、小さな工夫で刺激を減らすことはできます。昼休みはできるだけ静かな場所で過ごす。移動中はイヤホンで音を遮断する。デスクの向きを壁側にする。
こういった小さな積み重ねが、一日の終わりのエネルギー残量に思った以上の差をつけます。

訪問看護師の私にとっては、訪問と訪問の合間に公園で一人で昼食をとる時間が、大切な「刺激を減らす時間」になっています。外の静けさと自然の中に身を置くことで、午後の訪問に向けて気持ちをリセットできます。

管理術④ 「もらいすぎた感情」を持ち帰らない工夫

HSPのエネルギー管理 感情の切り替えを意識する

HSPは他者の感情を受け取りやすいため、仕事中に利用者さんやご家族の悲しみ・不安・怒りをそのまま抱えて帰ってしまうことがあります。共感することは大切ですが、感情をそのまま持ち帰ると、自宅でも仕事が終わらない状態が続きます。

私が実践しているのは、仕事が終わったあとに「切り替えの動作」を入れることです。着替える、手を洗う、深呼吸を3回する。内容は何でも構いません。「ここまでが仕事、ここからがプライベート」という境界線を、体の動作で意識的に引くことが大切です。
私は帰宅したら真っ先にシャワーを浴びて、頭の中に残っている「仕事」も意識的に洗い流すようにしています。

単純なことのようですが、これを習慣にするだけで、帰宅後に感情を引きずる時間が明らかに減りました。

管理術⑤ 夜の過ごし方がエネルギーの回復を決める

HSPのエネルギー管理夜の過ごし方

翌日のエネルギー量は、前日の夜の過ごし方でほぼ決まります。

HSPは睡眠の質に特に敏感です。寝る直前までスマートフォンを見ていると、脳が興奮状態のまま眠りにつけず、回復が不十分になります。就寝1時間前からは画面を見ない、照明を暗くする、静かな音楽や読書で気持ちを落ち着かせる。こういった「眠るための準備」がHSPには特に効果的です。

睡眠薬を飲んでいても、寝る前のスマホ使用で睡眠の質が下がることがわかっています。特にメラトニンの働きを利用した睡眠薬(ラメルテオンなど)は、スマホの光がメラトニンを抑制するため、薬の効果が十分に発揮されにくくなる可能性があります(参考:オムロン ヘルスケア)。

また、夜に「今日あったこと」を頭の中でぐるぐると反芻してしまう人は、ノートに書き出すことをおすすめします。頭の中にあることを紙に出すだけで、脳への負荷がかなり軽くなります。

管理術⑥ 自然の中に身を置く時間をつくる

HSPのエネルギー管理自然の中でエネルギーを回復する

これは管理術というより、私が長年かけて見つけたHSPの回復に最も効果的な方法です。

子どものころから、気持ちが煮詰まると自然の中に行く癖がありました。
高校生のとき、下校途中に近所の沈下橋に立ち寄って、ひとりで水面を眺めていたことがあります。誰かに話すわけでも、何かをするわけでもない。ただ川を見ている時間が、なぜか心を落ち着かせてくれました。気分が重いときは遠回りして山道を歩いて帰ることもありました。今も近所の山を歩きに行くことがあります。

沈下橋で休んでいるHSP

自然の中にいると、余分な刺激が減り、感覚が穏やかに整っていく感じがあります。公園を散歩する、山を歩く、川のそばに座る。派手な活動でなくても構いません。ただそこにいるだけで、消耗していたエネルギーが少しずつ戻ってくる感覚があります。

訪問の合間に空を見上げる時間、季節の変わり目を風で感じる瞬間。そういった小さな自然との接触が、忙しい仕事の日々の中で私を支えてくれています。

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