技術や手技をマスターする|『ねじ子のヒミツ手技 1st Lesson』

手技や技術の意味を知って、手順を理解することができます。
新人さんや復職されるかた、
「今の病棟ではこの介助は機会があまりない」という場合の「思い出し用」にピッタリ。
あらゆる看護師さんにおすすめしたい本です。
手技全体の手順を知ることが難易度を下げてくれる

- 動脈採血
- 気道確保・気管内挿管
- 点滴
- 胃管
手技ごとの注意点やコツについて、イラストと読みやすい文章で書かれています。
とてもわかりやすいし、
パラパラっとめくってそこだけ読む、という読み方でも役に立ちます。
手技の前後で目を通しておくと定着率抜群です。
疲れて帰宅して、文字がならんだ文章なんか見る気にもなれないときでも
たぶん大丈夫です。
むかーし、先輩が動脈採血をしてるのを介助した記憶がうっすらあります。
その後、転職した病院では医師のみ実施することになっていて、
自分が動脈採血する機会はなくなりました(ホッとしている)。
現在は、特定行為に位置付けられていますね。

特別に苦手だった胃管について
なぜ気管チューブは食道に入るのに
いざ胃チューブやると気道に入っていくのだろうか 引用 151ページ
「ですよねー!」って力強く同意。わかってくれてありがとうございます、ねじ子先生!
胃管が苦手でした。
胃液が引ければ安心できますが、
そうでないときは「空気を入れて音で判断しなさい」と指導されていました。

これは本当に胃に入っている音だろうか?
途中でとぐろまいてて、目標位置まで到達してなくても音は聞こえるのでは?
すべてのケースでレントゲンで確認できるわけではないので、
異常が出現しないかどうかとても心配でした。
胃管留置時の誤挿入が4%で、そのうち2%は右肺、2%は食道内でループを形成してた、という報告があります。
Google Scholarからさまざまな論文を検索することができます。
誤挿入などの胃管留置に伴う合併症のリスクについて。
食道穿孔について。
胃管挿入時の合併症として血種・気道狭窄をきたした例もあります。
胃管が苦手なの私だけでしょうか?
コレのない部署で働きたい。と割と真剣に考えたことがあります。
当時は論文は図書館に行くしかありませんでしたが、
現在は自宅のPCから調べることもできます。
便利になりました。嬉しい限りです。

自分の手元だけでなく、医師が実施している手順を知ること
この本には看護師が直接実施しない手技も載っていますが、
医師の手順を知っていれば、介助しやすいです。
新人の頃は、同じ処置でも
渡す物品やタイミングが違うことがある、ということに
すごく不安を感じていました。
医師がどういう手順で処置しているのかわかっていなかったからです。
新人時代にこの本があると良かったのに、とつくづく思います。
訪問看護に従事するようになってから、医師の介助につくことはなくなりました。
それでも技術本として手元に置いてあります。

