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キャリアチェンジは「逃げ」じゃない——看護師が自分の人生を選ぶということ

転職に悩む看護師
イタドリ
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「病棟を辞めたいなんて、逃げじゃないの?」
そんな言葉、心のどこかで自分自身に言い聞かせていませんでしたか? 上司や同僚がそう言っているのを聞いたことがありませんか。

「辞める=負け」という呪い

看護師として病棟で働いていたころ、「ここを辞めたら負けだ」という気持ちがずっとありました。夜勤明けに玄関先でぼんやりしながら、「なんでこんなに消耗しているんだろう」と思っても、「でもみんな頑張ってるし」「患者さんのためだし」と、自分の気持ちをどこかに押し込んでいたのです。

キャリアチェンジを考えることは、長いあいだ「逃げること」と同義でした。でも、今の私は思います。あれは逃げじゃなかった。自分の人生を選び直そうとする、ごく自然な気持ちだったのだと。

「向いていない」ではなく「合っていない」

新しい道への一歩

病棟の仕事が合わなかったのは、能力の問題じゃありませんでした。たとえば私の場合、大勢の患者さんを同時に受け持つ急性期病棟のスピード感や、常に緊張状態にある環境が、どうしても自分のペースと噛み合わなかったのです。

看護師としての知識も、患者さんへの思いも、ちゃんとあったのです。ただ、その力を活かせる場所が、病棟ではなかった——それだけのことだったのだと思います。

「向いていない」と「合っていない」は、似ているようで全然ちがいます。向いていない、は自分への否定。合っていない、は環境との関係性の話です。

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訪問看護という選択肢

訪問看護に移ろうと決めたとき、周りからいろんな声がありました。「一人で訪問するの、怖くない?」「病棟のスキルが落ちるよ」「もったいない」

私にとっては、訪問看護こそが「自分らしく看護できる場所」でした。一人の利用者さんと、その人の生活の場でじっくり向き合える時間。「今日の調子はどうですか」と玄関先に立つたびに感じる、あの穏やかな緊張感。季節の変わり目を、一緒に感じられること。
病棟では見えなかった景色が、ここにはありました。

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HSPだからこそ気づけたこと

穏やかな自然の景色

今思えば、私がずっと疲弊していたのは、影響を受けやすい自分の感情を持て余していたからかもしれません。患者さんの表情の変化、ナースステーションの空気感、先輩の言葉のトーン——全部が刺激として入ってきて、処理しきれなくなっていたのです。

HSP(とても敏感な気質を持つ人)という言葉を知ってから、「ああ、私はこういう人間だったのか」と、少し楽になりました。気持ちが揺れ動きやすいことは弱さじゃない。ただ、それに合った環境を選ぶことが、自分を守るために必要なのだと気づいたのです。

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転職は、裏切りじゃない

山の頂から見渡す景色

「今の職場に迷惑をかける」「先輩や上司に申し訳ない」——そんな気持ちで踏み出せずにいる方、いらっしゃると思います。でも、少し考えてみてください。

あなたが消耗しきった状態で働き続けることと、環境を変えて自分らしく力を発揮することと、どちらが患者さんや利用者さんのためになるでしょうか。

自分の限界に気づいて、別の道を選ぶことは、逃げでも裏切りでもありません。それは、看護師として長く続けていくための、大切な判断です。

最後に——あなたの「しんどい」は本物です

希望の光が差す朝

もしいま、「辞めたい」「つらい」「もう限界かもしれない」と感じているなら、その気持ちはちゃんと本物です。頑張ってきたからこそ、疲れているのです。

キャリアチェンジは逃げじゃない。自分の人生を、自分で選ぶことです。その一歩を踏み出すのに、早すぎることも遅すぎることもないと、私は思っています。キャリアチェンジを考える前に、「今の自分に合った働き方」を整理してみることも大切です。
HSP気質をもちながら看護師として長く続けるためのヒントを、にまとめています。

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