退職代行サービスを使うなら「弁護士監修」と「弁護士法人」の違いを知っておいてほしい
病院を辞めたい。でも上司に言い出せない、引き止められそう、もう職場の人と話したくない——そういう状況で「退職代行」というサービスを検索する看護師さんが増えています。
実際に検索してみると、「弁護士監修」「弁護士法人」「弁護士提携」など、似たような言葉が並んでいて、どれが何なのか分かりにくいと思います。この記事では、その違いと、選ぶときに知っておきたいことを整理しています。
退職代行サービスには3種類ある

まず、大きく分けると退職代行サービスには3つの種類があります。
①民間企業が運営するもの(弁護士監修・弁護士提携を含む) ②労働組合が運営するもの ③弁護士・弁護士法人が運営するもの
この3つは、できることの範囲がまったく異なります。
「弁護士監修」とは何か

「弁護士監修」と書いてあると、弁護士が対応してくれるように見えますが、そうではありません。
弁護士監修とは、「民間企業が運営しているサービスについて、弁護士がサービス内容をチェックしている」という意味です。実際に退職の連絡や手続きを行うのは、その民間企業のスタッフです。弁護士が直接動くわけではありません。
「弁護士提携」も同じです。民間企業が弁護士と提携関係にあるということで、弁護士が実務を担うわけではありません。
「弁護士監修」でできないこと

退職の意思を会社に伝えることはできます。ただ、以下のことは対応できません。
・有給休暇の取得交渉 ・未払い残業代の請求 ・退職金をめぐる交渉 ・会社が退職を認めなかった場合の法的対応
退職条件についての交渉は、弁護士か弁護士法人でなければ行えないことが法律で定められています(弁護士法72条)。民間業者がこれらの交渉を行うことは「非弁行為」にあたり、違法となります。トラブルになったとき、弁護士監修の業者は交渉の場に立てません。
「弁護士法人」が運営する退職代行とは

弁護士法人が運営するサービスは、弁護士が実務を担います。
退職の意思伝達はもちろん、退職日の調整、有給の取得、未払い残業代の請求、退職後に会社からの連絡や訴訟になった場合の対応まで、一貫して弁護士が対処できます。
費用は民間業者より高くなりますが(相場として5〜7万円台)、それは弁護士が直接動く対価です。
2つのサービスを比較する
退職代行Jobs(弁護士監修+労働組合連携)は、顧問弁護士監修のもと、労働組合「ユニオンジャパン」とも連携しています。退職の意思伝達だけでなく、有給取得など一部の交渉は労働組合が担います。料金は27,000円〜(後払いOK)。シンプルに辞めたい方、費用を抑えたい方に向いています。ただし、未払い残業代の法的請求や訴訟対応が必要なケースには向いていません。
弁護士法人ガイアは、東京都港区に拠点を置く正規の弁護士法人で、弁護士が直接対応します。料金は55,000円(税込)、成功率100%を掲げており、有給休暇の消化・未払い残業代の請求・退職金請求など法律に関わる問題にも対応可能です。全国対応・即日退職も可能。なお、残業代や退職金請求が発生する場合は別途、成功報酬として20〜30%がかかります。退職後も書類取得やトラブル対応のフォロー体制があり、傷病手当金の給付申請代行という独自サービスも提供しています。
看護師の職場環境で考えると

病院や訪問看護ステーションで働く看護師が退職代行を検討するとき、よくある状況はこんなケースです。
・退職を伝えたら「人手が足りない」「あなたが辞めたら困る」と引き止められた
・有給が残っているのに消化させてもらえなさそう
・夜勤の残業代が正しく支払われているか分からない
・もう誰とも話したくない、連絡を取りたくない
単純に「もう連絡を取りたくない」だけなら、民間の弁護士監修サービスでも対応できます。
ただ、有給の消化や残業代の問題が絡むなら、弁護士法人の方が確実です。
まとめ

「弁護士監修」は、民間企業のサービスを弁護士がチェックしているという意味で、弁護士が実際に動くわけではありません。トラブルになったとき、交渉や法的対処はできません。
「弁護士法人」は弁護士が実務を担い、交渉や法的対応まで対処できます。
どちらが適しているかは、置かれている状況によります。「退職の意思を伝えるだけでいい」のか、「有給取得や残業代の問題も含めて整理したい」のか——その違いで選ぶサービスが変わります。
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