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夜勤がしんどい看護師さんへ|つらい原因と働き方の選択肢

点滴台
イタドリ
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夜勤明けの、あの体が重くて頭がぼんやりする感じ。「もう夜勤がしんどい…」と感じている看護師さんは、あなただけではありません。

この記事では、夜勤がつらくなる理由と、夜勤を減らす・なくすという働き方の選択肢を、現役の視点でお伝えします。

なぜ看護師の夜勤はこんなにしんどいのか

夜勤は、ただ「眠い時間に働く」だけではありません。生活リズムが昼夜逆転し、体内時計が乱れることで、自律神経やホルモンのバランスが崩れやすくなります。

さらに夜間は人手が少なく、急変対応や判断を一人で抱える場面も多いもの。体の負担と気の張りつめが同時にのしかかるのが、夜勤のしんどさの正体です。

「夜勤がつらい」は甘えではない

疲れて頭を抱える人

「みんなやっていることだから」と、自分を責めてしまう人は少なくありません。でも、夜勤による負担は気持ちの問題ではなく、体に実際に起きている変化です。

私自身も、深夜勤務で朝の3時ごろになると、なんとなく吐き気がしてつらく感じることがありました。あるとき先輩にその体調のことを話したら、「そんなの私だって同じよ」と返されたんです。先輩に何かをしてほしかったわけではありません。ただ、その一言には「自分はがまんしているんだから、あなたもがまんして当然」という空気がにじんでいて、それがよけいにつらく感じたのを覚えています。つらさを口にすることすら我慢しなければいけない——そんな雰囲気が、夜勤のしんどさをさらに重くするのだと思います。

当時は眠気対策に、リポビタンDのようなドリンク剤やカフェインの錠剤を使ってなんとか乗り切っていました。今思えば、それくらいしないと体がもたなかったんですよね。

体への影響をはっきり感じたのは、夜勤をやめてからです。風邪をひいたとき、夜勤をしていたころは治るまで2週間ほどかかっていたのに、夜勤なしになると1週間ほどで治るようになって驚きました。もちろん体力の差もあるとは思いますが、夜勤の負担で体の治る力そのものが落ちていたのだと、今では感じています。

睡眠不足が続けば、集中力の低下やミスにもつながります。年齢を重ねるほど夜勤の回復に時間がかかるようになるのも、自然なことです。「つらい」と感じるのは、体が出している大切なサインだと受け止めてください。

夜勤と寿命・健康リスク|研究でわかっていること

研究・データのイメージ

「夜勤は体に悪い」と感じるのは、気のせいではありません。実は、夜勤(交代制勤務)と健康リスクの関係は、世界的な大規模研究でくり返し示されています。

■ 看護師7.4万人を22年追跡した調査(米・ハーバード大ほか)
有名なNurses’ Health Study(看護師健康調査)では、月3回以上の夜勤を5年以上続けた人は、日勤だけの人にくらべて全体の死亡リスクが約11%、心臓・血管の病気による死亡リスクが約19%高いという結果が出ています。15年以上続けたグループでは、肺がんによる死亡リスクの上昇も報告されました。

■ 28万人のデータから「寿命」を試算(英・UKバイオバンク)
近年の研究では、日常的に夜勤をする人はDNAレベルの「老化」が早まり、45歳の時点で平均余命がおよそ1年短くなる可能性があると試算されています。

■ 発がんリスクとWHOの指摘
WHO(世界保健機関)の専門機関は、生活リズムを乱す交代制勤務を「発がん性の可能性がある(グループ2A)」要因として位置づけています。先ほどの看護師健康調査でも、15年以上夜勤を続けたグループで肺がんによる死亡リスクが高まることが示されました。喫煙の影響を除いても関連が見られ、夜勤によるメラトニン(睡眠ホルモン)の減少や免疫力の低下が関係している可能性が指摘されています。

※この分野は日本看護協会の報告書で公的にまとめられています。より専門的な解説は山梨大学医学部の論文紹介も参考になります。

※「夜勤は寿命を10年縮める」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、これは約50年前のフランスの古い調査がもとで、数字としては誇張が含まれます。ただ「夜勤が健康リスクになる」という認識を世界に広げたきっかけのひとつです。

なぜリスクが上がるのか。研究では共通して、①体内時計(サーカディアンリズム)の乱れ ②昼間の睡眠で深い眠りが減ること ③ホルモンや代謝のバランスの乱れが指摘されています。さきほど私が「夜勤をやめたら風邪の治りが早くなった」と感じたのも、こうした体の仕組みと無関係ではないのかもしれません。

もちろん、これらの数字は大勢を集めた統計であって、夜勤をしている人が必ずそうなるわけではありません。ただ、「夜勤には体へのリスクがある」という事実は、自分の働き方を考えるうえで知っておいて損はないと思います。

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夜勤を減らす・なくす働き方の選択肢

日中に明るく働く看護師

夜勤がつらいなら、「夜勤の少ない/ない働き方」に変えるという道があります。看護師の資格は、夜勤のある病棟以外でも幅広く活かせます。

・訪問看護:基本は日中の仕事。オンコールはありますが、夜勤そのものはない職場が多いです。
・クリニック・外来:日勤中心(早番・遅番があることも)で、生活リズムを整えやすい働き方。
・デイサービス/施設の日勤常勤:夜勤なしの求人があります。
・検診・健診センター:日勤・土日休みのことも多く、体に優しい働き方。
・産業看護師:企業で働く日勤の仕事。

「今の職場で夜勤を続ける」以外にも、選べる道はちゃんとあります。自分に合った働き方を考えるヒントは、別の記事でもまとめています。

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それでも今の職場がつらいなら

一息つくイメージ

働き方を変えたくても、「職場に言い出しにくい」「辞めると伝えるのがこわい」という人も多いと思います。

無理を続けて心や体を壊してしまう前に、立ち止まって考えることは大切です。辞めたい気持ちとの向き合い方や、自分で言い出すのがどうしても難しいときの選択肢について、別の記事でもまとめています。

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まとめ

朝の光がさす窓辺

夜勤がしんどいのは、あなたが弱いからではありません。体に負担がかかる働き方を、長く続けているからです。

夜勤を減らす・なくす選択肢は、思っているよりたくさんあります。今の場所がつらいなら、「逃げ」ではなく「自分を守る前向きな選択」として、働き方を見直してみてください。

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イタドリ
イタドリ
現役訪問看護師|HSP当事者
看護師になって30年以上経ちました。
僻地の有床診療所、地域の中規模病院、大学病院を経て、訪問看護は20年以上になりました。
某大学では学外講師を務めています。
やや敏感な気質を持ちながら、
それでも現場で積み上げてきた経験を活かして、訪問看護の実践知や役立つ情報を発信していきます。
窓の外を眺めるように、在宅ケアとHSPという生き方をひそかに綴るブログです。
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